メロンクリームソーダ
先日の林真理子さんの講演会のお話。
タイトルは、「私の仕事から~」
新聞で掲載されているのを見てすぐ申し込んだのが
おそらく8月だった…記憶。
体調の不安はあったが、行ってみないとわからないことはたくさんある。
なので、JRで札幌へ。
ホテルに着き、会場にたどり着くと私くらいの年代前後からお姉さまマダムまで、
トイレに行き交う女性たち。
ホテルのフロントあたりが少し騒がしい雰囲気。
私はおそらく100~150人くらいの小さなお食事のついた講演会だと
勝手に思っていたのだが、会場入りしたら思いっきり裏切られた。
旭川地元ラジオのパーソナリティや司会など
多種多様に活躍しているケロ子さんのパーティくらいの人!
てか、ケロ子さん!すごいね… 売れっ子作家さんと同等レベルの人数集客するのだから。
数えた人数。 560人。
だよね~~~~。
私のテーブルは、ホント最後の円卓番号の1個前。
なので、8月に申し込んだ時にはすでにマダムたちは瞬殺申し込みだったのだと思う。
話は現在、役職についた日本大学理事長の話から始まり、世に生み出した数々の小説やコラムの話。
小説家というのは現実に遭遇した人生の経験などを忠実に、なおかつデフォルメにしながらも
描いていることに講話の中から伺えた。 それは本人だけではなく友達の聞いた話や
相談された話、偶然遭遇した身近な人物やそれこそ食事やワインを飲んだ先など
いろんなシチュエーションからイマジネーションを搔き立てながら、
頭に刻んでいくのだから才能しかない。
すべてがドラマになるのではないだろうか・・・さえ思う。
ひとつ、面白かった話がある。
今、婚活サイトに興味がとてもあるという。
話をすすめると婚活サイトを運営する女性社長と会員の女性の奮闘記を追った
ドキュメンタリーがテレビで放映されたことがあって。
私も偶然この番組を見ていた。
この女性社長と知り合うことになり婚活サイトの現状を語ってくれたのだ。
話の内容が進み、女性社長の身振り手振り口調や雰囲気などはすぐにリンクするので
うなづくことが多いワタシ。
「真理子さん 今の結婚を望む子たちに私どこまで指導すると思います?」
人としての物事の導きはもちろんのこと・・・
「喫茶店に行った時、相手とお話を共にする時、頼むものは、コーヒーはやめなさい。
どうしてもコーヒーを飲むときにはうつむくことも多いし、カップの中の黒い液体も顔色を悪く映す」
と、いうのだ!!!
「え、じゃぁ なにを?」の問いに、
「オレンジジュースを頼むのよ!」と指導しているという。
理由は、グラスに注がれたジュースには氷も入っており、その氷がキラキラと反射して瞳も光り、
輝いて見える。 ストローだからうつむくこともない…というのだ。
笑った。
すごい戦略!!! こんな緻密なところまで…!!
これは林真理子先生も婚活サイトのネタに奮闘するのは絶対であろう。
そこで、私はひとつ思い出したことがあった。
それは若かかりし10代、高校生の頃の青春ドラマ。
私の親友、Rちゃんが私の当時の彼氏の親友のことを好きであり、
彼氏と二人、計画を立て、ある喫茶店に4人で会い、なんとかWデートに漕ぎつかせ
それをきっかけにRちゃんが成就するストーリーを組み立てたのだ。
あれは、確か夏だったと思うのだが、下校すぐに街までバスで移動し
高校生がたむろすることで有名な喫茶店へ…
Rちゃんは高校が違ったので、おそらくそこで待ち合わせをしたのかな?
ちょっとタバコ臭い喫茶店。
緊張した顔つきで席につき、おそらくそこへ彼氏、親友が来たと思われるのだが、
ぎこちない挨拶を交わし、そして何かを注文するというシチュエーションへ
Rちゃん・・・ 注文したのは
「メロンクリームソーダ」
この話は、今、50代半ばとなった今でも語り継がれる、、、、
なぜ、あの時、クリームソーダなんかを頼んでしまったのだろうと悔やんで悔やんで・・・いるのだ。
若い時ってそうそう言葉なんて出ないし、ましてや大好きな王子様的なZくんを前にして、
趣味はなんですか?なんて尋ねる高校生なんていやしない。
時は、夏。
頼んだメロンクリームソーダがどんどん溶けていき、
ストローで少し動かすものならば、クリームの下のメロン色のソーダが
どんどん溢れていき、グラスのステム(足部分)が、アイスとソーダのミックスとなり
ドロドロと流れていき、ついに、、、テーブルまで到達、、、、
メロンの水分量を飲み、阻止はしたいのだが憧れの王子を前に緊張のあまり、
ソーダを飲むことなんてできないのだ!!
溶け落ちるドロドロをただただ、、、 見送る事しかできない青春ストーリー。
あの時、メロンクリームソーダではなく、メロンソーダだけでオーダーをしていたら!
婚活運営サイトのオーナー指導曰く、
「メロン色のはじける泡が氷と相まって、きっとあなたの魅力を高めてくれるに違いない。
その時、ストローでくるくるとメロンソーダをまわし、顔をあげたまま斜め45度くらいに頭を傾け、
Zくん! 今度映画でも行きませんか?と尋ねるのよ!!
目は大きく開けたまま! まわる氷がRちゃんの瞳を輝かせるから大丈夫よ!!!」
あ~ あの時代に、、、 こんな戦略が欲しかった。
私は、青春のメロンクリームソーダ事件をあの頃の反省点として
Rちゃんと共有しなければと…
思ったのでした。 (笑)